プロフィールとごあいさつ

北村ナナのレクチャー写真


なないろエンディング 代表
北村 郁子(ナナ)

1965年生まれ。京都市出身。就職で東京に。2019年から神奈川県藤沢市在住。
出版社で医療記者として30年働き、早期退職した後、終活の奥深さに目覚め、それを伝える手段としてコーチングを学ぶ。2022年にフリーの終活講師・ライフコーチとして活動を開始。
趣味は水彩画、将棋観戦(観る将)、読書。最近、俳句を始めました❤

◆神奈川県「かながわ人生100歳時代ネットワーク」構成員(なないろエンディング)
終活協議会認定 終活ガイド1級 エンディングノート認定講師
銀座コーチングスクール 認定コーチ
日本健康生活推進協会 健康マスター・普及認定講師

ピンクリボンアドバイザー 初級認定者

こんにちは。ウェブサイトをご訪問いただき、ありがとうございます。私は今、人生の中間地点に差し掛かり、生き方に迷いや閉塞感を抱いていたり、新しいチャレンジをしてみたい方に向けて、「これまでの人生を棚卸しして、この先を充実させる」活動をゆるやかに始める「ゆるやか終活」を知っていただく活動をしています。

周囲の方に「終活を広める活動をしています」と話すと、「終」(終わり・終末)という文字のインパクトからか、「縁起でもない」「まだ早い」という反応を示す方が多くみえます。「葬儀屋さん?」「保険屋さん?」と聞かれることもよくあります(どちらでもありません!)。

私と終活との出会い

私は就職してからずっと、およそ30年にわたり、医療記者として働いてきました。私が記者になった1991年、脳死はまだ人の死ではなく、介護保険制度はまだなく、認知症も統合失調症も別の病名で呼ばれていました。死の定義が変わり、人生の終末期に家で療養することが現実的になり、認知という言葉が「子どもを認知する」以外の意味で広く使われるようになる──。そんなプロセスをつぶさに見てきました。

「エンディングノート」という言葉や概念を知ったのは、2009年のことです。「癌の患者さんに薬局ができること」という特集記事を取材する中で、癌患者に深くかかわってきた看護師の方に教えていただきました。ただ、そのときは実際にノートを手にするまでには至りませんでした。

その後、多くの方の運命をゆるがした大きな災害、そして私自身の死生観を左右するような出来事が起こり、「確かな明日などないのだ」という気持ちになった時にふと手にしたのが「もしもノート」。NPO法人ライフ・アンド・エンディングセンター(LEC)が作成したこのノートは、死んだときに必要になる様々な手続きをリアルにイメージさせてくれました。

ですが、当時の私は「もしもノート」を書くことはしませんでした。「本気で書き始めたら大変だな」と、ひるむ気持ちがありました。「とてもそんな時間はない」と。その後も、書店巡りなどでさまざまに工夫されたエンディングノートを買い求める一方、書き進めることはないまま10年近くが過ぎていきました。

「もっと早く、向き合っておきたかった!」

私が再びエンディングノートを開いたのは、2022年の早春。出版社を早期退職し、時間ができた中で、「この先やりたいこと(死ぬまでにやりたい100のこと)」を書き始め、その勢いのままに終活を始めたのです。

その結果──「どうしてもっと早く、自分の人生にちゃんと向き合わなかったんだろう!」と、猛烈に後悔しました。

それまでの私は、「何の痕跡も残さずに、すうっと消えていきたい」などという傲慢なことを考えていました(中二病か!とセルフ突っ込みしてしまいます・汗)。だけど、私が生きてきただけで遺されるものごとは膨大で、後始末に「誰の手も煩わせない」なんて不可能。どうしたって迷惑はかけてしまいます。

死に別れるつらさだって。味合わせたり、味わったり。

生きていくって、そういうことなんだよね。

こんなシンプルなことに、「終活」を行って初めて気づくことができたのです。

自分を「空き家」にしない

私は「ポツンと一軒家」(ABC・テレビ朝日系列)というバラエティ番組が好きで、よく見ています。日本各地の人里離れた場所に、なぜだかポツンと存在する一軒家を訪問し、どんな人がどんな理由でそこに暮らしているのかを明らかにしていく番組です。

登場するのはたいてい、建てられてから何十年もたった古い家なのですが、人が暮らしている家はきちんと手が入れられていて、庭も畑も周辺の道も整っています。しかし、ときどき「訪ねてみたら誰も住んでいなかった」というケースもあり、そうした家は荒れ果てていたり、築年数が浅くてもどこか寒々しく、打ち捨てられた風情が漂ってきます。

私は、自分を顧みない生き方は、自分を「空き家」にするようなものだと感じます。仕事や家事、子育てや介護で忙しいからと、「どう生きてきたか」を見つめず「これからどうしたいか」を考えないままに日々を過ごしているうちに、気づいたら大切な自分が朽ち果てていた……といったことになりかねません。

あなたのことを一番大切にできるのは、あなた自身。

あなたという大切な家の一部屋からでいいから、窓を開けて、風を通して、ほこりを払って、光を取り入れてみましょう。

いらないものは手放し、宝物は大切に飾りましょう。

思いがけず多くの宝物を既に持っていることに気づくかもしれません。

私は「終活」という視点、「エンディングノート」や「コーチング」という手段を使って、あなたが自分らしく生きていくお手伝いをしたいと思っています。いつかどこかで、あなたに出会えますように。

<略歴>

1989年 京都大学理学部 卒業
1991年 京都大学大学院理学研究科 修士課程 修了
 同年、株式会社日経BP(新聞社系の専門出版社)に入社。『日経メディカル』『日経ドラッグインフォメーション』『日経ヘルス』など医療・健康系雑誌で医療記者・編集者として働く
2022年 日経BPを退社。終活の奥深さに打たれ、終活とコーチングの勉強を本格的に始める
2022年11月 個人事業主として起業