こんにちは。北陸・東北地方の梅雨もようやく明け、日本全国「暑い夏」の到来ですね~
こんなに暑い日が続くと心配になるのが熱中症です。実は私も先日、やっちまいました(汗)。やっぱ50歳過ぎたら用心しないと、という思いを新たにしたところです。
そんな中、気になったのが「熱中症特別警戒アラート」という言葉。あれ? 去年までは「熱中症警戒アラート」って言ってなかったっけ……?
そう思って調べたら、去年までの「熱中症警戒アラート」に加えて、今年から「熱中症特別警戒アラート」がスタートしていたんです。その背景にはマジものの「気候変動」が。地球温暖化って、都市伝説じゃなかったんですね……なんて、何をいまさら!とセルフ突っ込みしつつ、特別警戒アラートが誕生した経緯や定義などをシェアしますね!
「熱中症特別警戒アラート」とは?
この「熱中症特別警戒アラート」、正式には「熱中症特別警戒情報」といいます。「アラート」というのは愛称なのだそうで。まあ、単に「情報」と言われるより「アラート」と言われる方が警戒感は高まりますね。
熱中症特別警戒アラートの運用が開始されたのは、今年(2024年)4月24日。昨年(2023年)行われた「気候変動適応法」の改正に伴うものです。こんな法律あったんですね!
気候変動適応法が制定されたのは2018年6月。「地球温暖化対策推進法」(1998年10月制定)は知っていましたが、適応法は恥ずかしながら初耳でした。環境省によると、「気候変動の緩和策と適応策は車の両輪」であり、地球温暖化対策推進法は緩和策、気候変動適応法は適応策の礎となるものだそうです。確かに、両方必要だわ……。
で、気候変動への適応策の一つに熱中症対策の推進があり、それで「熱中症警戒情報」が2021年からスタート。そして今年「熱中症特別警戒情報」が追加された、という流れになります。
「特別警戒」と「警戒」は何が違う?
「特別警戒」も「警戒」も、全国840地点の「暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)」に基づいてアラートが出されます。暑さ指数は、気温と湿度、周辺の熱環境(日射熱など)の3つに基づいて算出される指標。気温とよく連動していて、
気温から3~4を引いた数値
が目安になります。
で、「警戒アラート」は、翌日に暑さ指数が28を超えると予想される場合、「特別警戒アラート」は翌日に31を超えると予測される場合に発出されます。「明日は熱中症に注意だよ! 警戒してね!」と、前日に注意喚起をしてくれるわけですね。
アラートが出される時間は、「特別警戒」が前日の14時、「警戒」が前日の17時。環境省『熱中症予防情報サイト』で、特別警戒&警戒のアラート発表状況を確認することができます。
こんな風に、日本地図が色分けされて表示されます。わかりやすいですね!
(出典:環境省『熱中症予防情報サイト』)
「特別警戒」が出たら、自分と周りの人の命を守ろう
熱中症は、気温や湿度が高い場所で体温調節がうまくいかなくなることで引き起こされる健康障害。体から水分が失われ、脳や腎臓、肝臓などの重要な臓器に血液が十分に行かなくなって、ひどくなると意識を失ったり、体が痙攣したりして死亡することもあります。「熱中しちゃった」なんて軽く言ってしまいがちですが、実際には非常に怖い状態です。
熱中症へのアラートが出た地域では、気温の著しい上昇によって「熱中症による健康被害」が出る恐れが高いということ。屋外など暑い場所での運動は中止して、冷房の効いた涼しい室内で過ごし、こまめに水分やミネラルの補給を行うことが対策の基本になります。
で…「特別警戒」が意味するのは、
「広域的に過去に例のない危険な暑さとなり、人の健康に重大な被害が生じる」
恐れがあるということ。なので、
危険な暑さから、自分だけでなく、自分の周りの人の命を守る
ことが肝要となります。
自分が涼しい環境で過ごすだけでなく、乳幼児やお年寄りには「ちょっと休んでいきませんか」と声をかける、なんて配慮ができると素敵です。
実は私、あまりそういう声掛けが得意じゃないのです……。ですが、命にかかわること、ですものね。
「亀の甲より年の功」とはよく言ったもので、中高年になると、そんな声掛けも自然体でできる人が増えてくるように思います。周りを見渡すと、そんな素敵な中高年がたくさんいるんですよ、本当に。今年は私も、勇気を出そうと思います!